裏側矯正について
- 裏側に矯正装置をつけていてもパートナーとの夫婦生活に支障はないのでしょうか?
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実はよく聞かれる質問です。
大切な方との生活や夫婦生活には問題はありません、裏側矯正の金具は表面が強く当たらない形状ですので大丈夫です。また、矯正治療が恋人との関係や恋愛のさまたげになるのではないかという心配もときどき耳にします。
矯正治療中のキスは?
中でも矯正治療では装置が口の中に付くので、キスの時に相手に嫌な思いをさせないか、キスはできるのか?といった心配がSNSなどにも上がることが多いようです。
こちらも実は問題ありません。どの矯正方法でも軽いキスは問題ありません。もう少し気持ちの込もったキスですと、表側矯正の場合には矯正装置が邪魔になることがあります。裏側矯正の場合、矯正装置は歯の裏側に付くのでそれほど支障にはなりません。マウスピース型矯正の場合も、問題はございません。
ただ、マルチブラケットによる矯正(表側矯正・裏側矯正)の場合、お相手の方の舌が矯正装置にぶつかる可能性はあります。セルフライゲーションタイプの矯正装置であれば表面は比較的滑らかですが、結紮線で固定するタイプの従来のブラケットでは、結紮線の先端などで舌先を傷つける可能性も無いわけではありません。
ブラケットの種類は症状や治療のアプローチによって異なります。詳しくはお尋ねください。
矯正治療中の恋愛は?
若い世代の患者さんですと、矯正治療中、好きな人にどう思われるか、嫌われないかといった心配を耳にします。人の価値観はさまざまですので、矯正治療に対してもいろいろな意見がありますが、近年では歯並びを治そうとする姿勢や行為はどちらかというとポジティブに受け止められています。
矯正治療が進むうちに、口元が整い、自分に自信が持てるようになると、むしろ恋愛にはプラスに働く場合も多いようです。
それでも見た目が気になる場合には、やはり目立たないタイプの矯正治療をおすすめします。マウスピース型矯正治療は透明で目立たず、取り外しもできます。また裏側矯正は歯の裏側に矯正装置が付くので、他人からは矯正していることがわからないこともあります。
身近な人の理解は矯正治療のモチベーションアップにもつながります
矯正治療中の恋愛や愛情表現に支障がないわけではありませんが、少し発想を変えると、お互いをいたわる気持ちを育て、相手の気持ちを考えるいい機会でもあります。矯正治療を開始するときには、ぜひ身近な人とも話し合ってみてください。
- 歯の裏側に装置がついても食事ができるのですか?
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裏側矯正では歯の裏側に装置がつくため、上顎の装置と下の歯が当たってしまうことがあります。その場合には、奥歯へ一時的に咬む面(咬合挙上用のレジンを使用)を作り、噛み合わせの高さを調整して食事ができるようにします。
歯が動くにつれて奥歯や前歯は段々と咬んでいきますので、治療が経過するにつれてレジンを少しづつ削っていきます。そうすることによって段々と咬む面が増えていき、 最終的にはレジンがなくてもしっかりと咬めるようになります。
「奥歯にレジンを盛ると食事がしにくくなるのでは?」と心配する方も多いですが、ほとんどの方は2週間程度で気にならなくなります。
また、この方法の良いところには、 ・噛み合せが上がるので顎の関節への負担が減ってスプリントのような効果が得られる。
・上下の歯の干渉が減るので歯の移動が早くなる。
などがあります。
- 上の歯だけの裏側矯正は可能でしょうか?
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(患者さまからいただいたご質問)
前歯2本の隣に片方は細い歯、もう片方は細くないのですがとがった歯で隙間があります。最初はさし歯を考えていたのですがやはり自分の歯を削るのに抵抗があり、裏側矯正に興味を持ちました。全体的に隙間もあるので、私のような場合でも裏側矯正で見た目がよくなるのでしょうか?また、下の歯は矯正をせず上の歯だけ裏側矯正をすることも可能でしょうか?その場合の費用も教えていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。前歯2本が細い歯で隙間があるということですが、裏側矯正でスペースを調整し、歯の大きさを整えることによりきれいな歯並びにすることができます。また、上だけでの矯正治療は上下のかみ合わせの状態によって難しい場合もありますが基本的には可能です。その際の費用は上下行った場合の半額となりますが、詳しい治療費は実際のお口の状態を見た後にならないとご提示するのが難しいので、目安とお考えください。期間は1年間位とお考えください。
- 口元を引っ込めたいのですが、抜歯は必要ですか?
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(患者さまからいただいたご質問)
私の歯並びはそんなに悪くはないと思うのですが、上下とも歯茎ごと前に出ている感じで、口を閉じた時に口元が前に出てしまい、その時の横顔がすごく気になっています。口元を引っ込めて横顔をきれいにしたいのですが、その場合は抜歯が必要になるのでしょうか?よろしくお願いいたします。はじめまして、渋谷矯正歯科の東海林 貴大(しょうじ たかひろ)と申します。
ご質問に回答させていただきます。口元が突出していることが気になされているとのことで御苦労を察します。横顔が出ていると審美的にも問題がありますし、口呼吸になりやすく免疫の低下や口の中が乾燥することによって歯周病、虫歯、口臭の原因になってしまいます。
ただ、矯正治療を行うことにより改善するのでご安心ください。M.K様の文面からすると抜歯を行うのに、とても抵抗があるのではと考えます。ただ、口元を大きく下げたい場合は、抜歯は必須になります。上下の歯が出ている場合は上下左右4本の小臼歯、抜歯が一般的です。
抜歯を行ったからといって隙間が残ってしまったり、健康面に問題をあたえるということはありません。学会などの研究により抜歯による問題点は解決しています。
逆に無理に歯を残して拡大しすぎてしまったり、口元の突出感を残してしまう方がずっと問題です。裏側矯正の場合は、抜いた隙間が目立たないように仮歯で隠して治療をおこなうので、見た目の心配もございません。
- 歯並びが本当にきれいになるのか不安です。
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(患者さまからいただいたご質問)
歯並びは治したいけど本当にきれいになるのかなどたくさん不安があります。また、英語を使う仕事をしているのですが、日本語よりも舌が歯の裏に触れて発音することが多く、裏側矯正をすると話しにくくなるのではないかと気になっています。また以前、カウンセリングを受けた際、上前歯2本の歯根が普通よりも半分くらい短いと言われました。これは裏側矯正では処置は難しいですか?治療中のケアについて
歯並びを治したいけれど、矯正治療に不安があるという気持ちはとてもよくわかります。そのような方にはまったく気がつかれずに治療が行える裏側矯正はとてもよいと思います。ご質問いただいた英語の方が裏側矯正に影響があるのではないのではということですが ご指摘のように英語の方が舌や歯の裏側を使った発音が多いということはあります。
しかし、装置が阻害して発音しにくくなるというより、 装置があることによって無意識のうちに舌が装置をよけることで発音しにくくなるので 舌が装置に慣れてくれば自然と改善していきます。ですので英語でも日本語でも装置があることに慣れてしまえば問題ありません。
また、装置も裏側矯正の装置の中で一番小さな装置を使っていますし、 一度にすべての歯に装置を着けるのではなく、時間がかかる部位から順に着けていくので段階的に慣れていくように工夫もしています。
また、上の前歯、2本の歯根が短いということですが、特に裏側矯正で治療が難しいということはありません。ただ、矯正治療では歯根吸収のリスクがあるためその点は心配です。 レントゲンをとればもう少しはっきりとしたことが言えると考えます。他にもなにかわからない点があればお気軽にご質問ください。
- 裏側矯正治療中はしゃべりづらい事はありませんか?
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(患者さまからいただいたご質問)
歯並びは治したいけど本当にきれいになるのかなどたくさん不安があります。また、英語を使う仕事をしているのですが、日本語よりも舌が歯の裏に触れて発音することが多く、裏側矯正をすると話しにくくなるのではないかと気になっています。装置を付けたての時期には違和感を感じる場合があります。
裏側矯正治療では矯正装置が歯の裏側に付くため、装置の付けたては舌に違和感を覚え「話しにくい」と感じる方は少なからずいらっしゃいます。例えば、舌を上前歯の歯茎付近に付けて発音する、サ行やタ行、ラ行の場合にはいつものように発音できず舌足らずな印象になることがあります。また、英語の場合にも「th」の発音が多少難しくなります。しかし、その状態がずっと続くわけではなく、2週間から1ヶ月もするとほとんどの方が装置に慣れ、話しにくさの問題は解決されます。
裏側矯正装置は舌の正しい位置・動きを邪魔しません。
そもそも、裏側矯正治療で使用されるブラケットは基本的には舌の正しい位置や動きを邪魔するものではありません。ただ、人によって舌の位置や動かし方には癖があるのが普通です。そうした癖を持った方は、矯正装置によっていつもの位置や動かし方を変えなければならないため、違和感を覚えます。
けれども、装置があることで舌が正しい位置や動かし方へと徐々に誘導され、癖が改善されるメリットもあるので、矯正装置を付けた違和感は必ずしも悪いことでは無いと言えるでしょう。歯の裏側に付く装置はごく薄いものを使用しています。
渋谷矯正歯科の裏側矯正装置(ブラケット)は薄く小さいので、お口の中に装置があることに比較的早く慣れることができます。また、患者さまの歯に合わせたオーダーメイド仕様ですので、歯の裏側にしっかりと固定されます。
歯並びの問題は滑舌・発音に影響します。
歯並びやかみ合わせの問題を抱えている方の中には、滑舌や発音で悩んでいる方も時々いらっしゃいます。歯と歯の隙間が大きい場合には空気が抜けてしまい、発音は不明瞭になります。また逆に、舌の位置が正しくないために歯並びを悪化させているという場合もあります。
滑舌の悪さの原因は、必ずしも歯並びにあるわけではありませんが、矯正治療をきっかけに滑舌や発音が改善することもあるのです。裏側矯正装置は一時的に滑舌を妨げることがありますが、治療期間中ずっと続くものではなく、矯正治療の進行とともに根本的な改善を目指すことができます。
- 矯正は痛いと聞き不安です。
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ずっと痛みが続くわけではありません。
最近の歯科治療はどんどん痛くない治療が当たり前になりつつありますが、その中で矯正治療は「痛む」というイメージがありますね。ただし、矯正治療の痛みはずっと続くわけではありませんし、痛くて矯正治療を続けられなくなった方はいませんので安心してください。
矯正の痛みを感じるタイミングですが、これは「装置を付けた後」、「装置の調整をした直後」がほとんどです。個人差がありますが、違和感や歯が締め付けられるような感じ、引っ張られるような痛みなどを感じることが多いです。この時には物を噛む際にも、鈍い痛みを感じます。
矯正の痛みはどんな痛み?
痛みは2〜3日、長くて1週間程度で収まりますが、痛む時は無理して硬い物を食べず、なるべくやわらかい物を食べるようにしてください。また、食べ物を細かく切って食べることも効果的です。
矯正治療の痛みは必ず収まりますし、耐えられないというほどのものではないのですが、渋谷矯正歯科ではより快適に治療を進めていくために、痛みを強く感じる患者さまには鎮痛剤をご用意しています。
鎮痛剤は痛みの程度に合わせて2種ご用意しております。通常お出ししているものは、中枢側で作用し末梢組織にはほとんど作用しないことから胃腸障害などの副作用が少ないお薬です。妊婦さんが鎮痛剤を服用する場合に処方されることが多いので、もし治療中に気がつかずに妊娠することがあってもご心配には及びません。痛みが強い場合にはアレルギー等の有無をお聞きした上でもう一種(よく使用される非ステロイド性抗炎症薬)の処方を行っております。
矯正治療の痛みは、体に害のある痛みではありませんし、しばらく経つと緩和されます。ただし、痛みとは人に伝えにくく感じ方は個人差のあるものです。渋谷矯正歯科では、矯正治療の痛みに関しても患者さまひとりひとりへ配慮した治療を行っていますので、心配なことは気兼ねなくご相談ください。
また当院が主に行っている「裏側矯正」や「マウスピース型矯正」は従来のものより痛みに配慮したタイプの矯正治療となります。以下のページもご参考になさってください。
- 裏側矯正で抜歯することはありますか。
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当院ではできることであれば抜歯は行わないで治療を行っていくように努めています。ただし、症状によっては抜歯が必要・抜歯を行った方が良い結果が得られるものもあり、どのようなケースでも抜歯しないで行うことができるわけではありません。
抜歯が必要な症状の例
①重度の凸凹
②顕著な口元の突出
③上下の顎間関係のズレ
上記のようなケースでは抜歯治療を提案させていただく場合がございます。
どうして矯正治療には抜歯が必要なのか
そもそも、矯正治療において、どうして抜歯が必要なのでしょうか?。
かみ合わせの不正や歯並びの乱れは、歯の土台である歯槽骨に歯が並びきらない場合や顎の骨格自体に問題がある場合起こります。特に日本人は顎の骨が小さい傾向にあり、歯が並びきらず、叢生(でこぼこ)になったり、出っ歯になったり…という例がよく見受けられます。
もともと歯がならぶスペースのないところに、無理やり歯を整列させようとしても、難しいことはご想像していただけると思うのですが、矯正治療では、抜歯をすることによって歯の並ぶスペースを確保し、歯をきれいに並べていきます。
無理に抜歯を行わない場合、リスクを伴います
歯を並べるスペースをつくるためには抜歯以外にも、歯のエナメル質部分だけを薄く削ってスペースを作る方法(IPR、ディスキングなど)もありますが、歯並びの症状によっては抜歯を行わない場合、矯正治療に伴うリスク(歯が歯槽骨から飛び出してしまう、歯肉が退縮してしまうなど)が高まることもあります。
もちろん、実際の治療では精密検査にもとづいて上記のようなリスクを避けるための治療計画を行っていきます。「抜歯が必要」というときにはこのような理由があってのことだとご理解ください。
矯正治療での抜歯は小臼歯を抜く場合が多いのですが、親知らずがしっかり萌出して(生えて)いる場合には、その親知らずを抜歯して歯列を全体的に下げていくことで矯正治療を行う方法もあります。
- 裏側矯正治療中、食べてはいけない物はありますか?
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矯正中の咀嚼について
矯正装置に慣れるまでは、「食べにくい」とおっしゃる患者さまが多いのは事実です。
装置の付けたて、調節した直後は痛みを感じることもあるため、硬いものが噛めないこともあります。ただし、矯正期間中ずっと辛いわけではなく、早い人で1週間〜2週間、1ヶ月もすると食事の問題は解決されることがほとんどです。
痛みの他に、裏側矯正では歯の裏側に装置がつくため、上の装置と下の歯が当たってしまう問題が起こる場合もあります。その場合には、咬合挙上用のレジンで奥歯に一時的なかみ合わせ面を作り、高さを調節することで装置を気にせず食べられるようにするなど、対処方法もありますので、ご安心ください。
装置を壊すおそれのある食べ物は避けてください
一方、矯正治療中はなるべく避けた方がいい食べ物もあります。お餅やキャラメルなど粘性の高い食品は装置にからまると取りづらい他、装置が外れてしまう恐れがあります。絶対食べてはいけない、というものではありませんが、食べる際には注意が必要でしょう。また、りんごやおせんべいなどの硬いものも、強い力で噛みしめた時に、装置が外れることがあります。硬いものや噛み切りにくいものは、できるだけ小さく切ってから召し上がってください。