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第9回ワールドデンタルショー2023に参加してきました。

ワールドデンタルショー会場,パシフィコ横浜

第9回ワールドデンタルショー2023に
参加してきました。

2023/11/02

ワールドデンタルショー会場,パシフィコ横浜

みなさんこんにちは。総院長の東海林です。
2023年9月30日(土)に第9回ワールドデンタルショー2023に参加してまいりました。
ワールドデンタルショーは2年に1回開催されているイベントで、今回の舞台はパシフィコ横浜。
同会場では、第9回日本国際歯科大会2023も行われていました。
3日間の期間中には累計で54,000人を超える歯科医師や歯科技工士、歯科学生などが来場されたそうです。

話題は3次元一色?

3Dプリント,歯列矯正装置
ワールドデンタルショーは、矯正に限らず、すべての領域の医療機器・器材・材料などが展示されるイベントなのですが、どこを見ても3次元一色。
歯科の世界にも3Dプリンターの波が来ていることを改めて実感させられました。
こちらの画像はDWX53DCの3Dモデリングマシンでプリントされた各種装置です。
ジルコニア、ワックス、PMMA、ポリカーボネート、ハイブリッドレジン、PEEK、グラスファイバー強化型レジン、石膏など、素材の種類が多岐に渡っているのがわかります。
矯正のアライナー以外にも部分床義歯やインプラントのガイド、インプラントの上部構造なども3Dプリンターで作成できる時代がもうすぐそこまで来ているのです。

そもそも3Dプリンターとは?

3Dプリンターとは、3Dモデリングデータを基にして物理的なオブジェクトを層別で積み上げることにより製造する画期的な装置です。
この技術は、3DCADや3DCGソフトウェアから取り出したデータを使用して、樹脂や金属といった多様な素材を用いて精密な模型を造形することが可能です。
様々な3Dプリンターの種類が市場に存在しており、それぞれ異なる素材や造形メカニズムを使用しています。
熱溶解積層方式(FDM)や光造形方式(SLA)など、多岐にわたる技術が開発されており、それぞれ特定のアプリケーションに適しています。
これらの技術は基本的に、1層ずつ材料を積み重ねていくことで、デジタルデータを物理的な形状に変換しています。

素材や造形技術の選択は、最終的な製品のコストや品質、特性に大きな影響を与えます。
例えば、一部の素材はより耐久性があり、また一部のプリンティング技術はより高い解像度での造形が可能です。
3Dプリンターの適切な使用方法や、具体的な活用例、さまざまな素材の特性については、関連記事も参照してください。

歯科における3Dプリンターの活用例

歯科医療分野における3Dプリンターの利用は革命的な変革をもたらしており、特に歯列模型、矯正治療、インプラント治療においてその効果が顕著です。
歯列模型の製作に3Dプリンターを活用することで、必要に応じて迅速かつ正確に模型を作成することが可能になります。
デジタルデータを保管することで、物理的なスペースを節約し、そのスペースを他の有効な用途に利用することができます。
さらに、治療計画の迅速な共有や患者とのコミュニケーションの改善も実現し、患者が治療内容を理解しやすくなります。

矯正治療においては、マウスピース型矯正装置の製作に3Dプリンターが使用され、インプラント治療では、サージカルガイドの製作に利用されています。
これらは、従来の製造プロセスに比べて時間とコストを大幅に削減し、治療の精度と速度を向上させています。
さらに、歯科用3Dプリンターの利用はこれらにとどまらず、義歯製作における新たな可能性も研究されています。
これにより、歯科治療のカスタマイズ性と効率性が向上し、患者の満足度を高めることが期待されています。

3Dスキャン,イベントブース

イベントの展示ブース

 

3Dスキャン,デモンストレーション

自分の顔でスキャンを
試してみました。

CAD/CAMについて

歯科では、もうかなり前からCAD/CAMというシステムが活用されています。
CAD(Computer-Aided Design)とCAM(Computer-Aided Manufacturing)は、精密で効率的な治療を実現するための強力なツールとなっており、歯科医療の質の向上に貢献しています。

・CAD/CAMシステムとは?

CAD/CAMシステムは、コンピュータを利用して歯の補綴物(クラウン、ブリッジ、インレーなど)を設計し、製造する技術です。
CADソフトウェアを使用して患者さんの口腔内をスキャンし、3Dモデルを作成します。
その後、この3Dモデルを基にして、CAMシステムを使用して補綴物を高精度で製造します。

・CAD/CAMシステムのメリット

効率性: 従来の手作業に比べて、CAD/CAMシステムを利用することで補綴物の製作時間を大幅に短縮することができます。
これにより、患者さんの待ち時間が減少し、治療の効率化が図れます。

精度:

CAD/CAMシステムによるコンピュータ制御の製造プロセスは非常に精密であり、人間の手による作業では再現が難しい細かいディテールも再現することができます。
これにより、フィット感の良い補綴物を提供することが可能となります。

カスタマイズ:

患者さんの口腔内の状態に合わせて補綴物を完全にカスタマイズすることが可能です。
これにより、より自然な見た目と快適な使用感を提供することができます。

材料の節約:

CAD/CAMシステムを使用することで、必要な材料の量を正確に計算し、無駄なく製造することができます。
これにより、材料コストの削減につながります。

光造形方式の違い

ワールドデンタルショーの会場には、渋谷矯正歯科でも導入している「Formlabs」と「SprintRay」の最新型の3Dプリンターも展示されていました。
当院ではこれまで「Formlabs」のプリンターだけを採用していたのですが、治療による効果のさらなる向上を目指して、「SprintRay」も導入しています。この2つのプリンターには、光造形方式に違いが見られます。

3Dプリンター

 3Dプリンターのイベントブース

◎レーザー方式とDLP方式

光造形方式は、SLA方式(Stereo Lithography Apparatus)とも呼ばれるもので、3Dプリンターの方式としては最も古いです。
液体状の光硬化樹脂のプールに光を照射しながら、1層1層重ねていく方法です。
そのSLA方式には「レーザー方式」と「DLP方式」という種類があります。
レーザー方式は文字通りレーザーを当てることで材料が硬化し、造形が進行していくシステムです。

DLP方式は、一括面露光するシステムで、プロジェクターのような像を作り出すことができます。
それぞれの方式に異なるメリットとデメリットがあることから、一概にどちらかが優れているとは言い難いです。
そこで当院では、レーザー方式を採用している「Formlabs」と、DLP方式を採用している「SprintRay」のプリンターを併用することで、良い医療が提供できるよう試行錯誤している状態なのです。

まとめ

イベント会場,案内板

イベント会場前で写真を1枚

現状は、マウスピース矯正で使用するアライナーも上段で解説したような方式でプリントされます。
光照射でレジンを固めて造形してから、プレスにかけてアライナーを作るといったプロセスを踏みます。
それが近い将来、ダイレクトにアライナーを作れる日が来ることでしょう。

そうしたシステムは、今回のワールドデンタルショーでも目にすることはありましたが、正直、今の段階では臨床でそのまま使えるかは疑問が残ります。
とはいえ、そう遠くはない未来には、そうしたアライナー矯正が実現することは間違いないでしょう。
今回のワールドデンタルショーでもいろいろなものが見られて本当に良かったです。
今後もこうしたイベントには積極的に参加して、さまざまな知識や刺激を得たいと思います。
最後に、イベントの展示物の写真を掲載いたします。

イベント展示物,模型
イベント展示物の模型
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